盆休み前に以下のようなご相談をいただきました。
「とある証券会社から弊社(相談者の会社)を買収したい会社があるとの連絡があり、関心ありますかと聞かれた」とのこと。
ご相談者の社長様は、当然M&Aに関する知識はありません。そこで、弊社(ビザイン)に御相談の電話をいただいたのです。
詳しい話はこれからとなりますが、私がお答えしたのは、M&Aでは、原則的に高く売りたい売手様、安く買いたい買手様と譲渡価格については、まったく利益が相反します。ですから、弊社(ビザイン)でなくても、御社
(相談者の会社)もM&Aアドバイザーをお付けした方が良いということ。
M&Aでは、知り合い同士が、本などを調べて当人同士で契約する、或いは、経験ない士業の先生にお願いすると法的に不備があるか、トラブルになる確立が極めて高いというのが私の経験則です。
M&Aアドバイザーに依頼するメリットはこちらでご覧ください。
http://www.bizign.jp/sell/merit
【M&A相談のタイミングが明暗を分ける!】
土日にも関わらず、ネット経由でM&Aの御相談が2件。その他にも、お知り合いがM&Aを考えているということで、弊社をご紹介いただきました。感謝です。いずれも、業績不振系の売り案件ですが、まだ十分に間に合います。ご期待に添えるように精進させていただきます。
M&Aでも事業再生でも御相談いただいたときに、もっとも多いのが、”遅すぎる”というもの。これにはなかなか打ち手はありません。が、早めのご相談は、業績不振系であったも、色々な打ち手を講じることができます。
御相談は是非お早めに、ご遠慮なくしてください!
M&Aはリソースを取得するということ。これが起点であり最も重要なこと。
決して、形式・手続き的な結果である株式を取得するとか、事業を譲受ということという理解だけではいけません。
リソースを考えず、「取得したら業界売上No.1」的な考えのM&Aは尽く失敗に終わっています。
買収先の企業の売上、利益も勿論大事です。
しかし、買収先企業のもっているリソース、例えば人材、ノウハウ、スキル、取引先などのリソースを自社とのシナジー或いは自社の新規事業にどう活かすか?これが最も重要であり、買い手様の力が試されるM&Aの醍醐味だと思うのです。
弊社が扱ったリソース重視の案件には、
買収先の売上や利益はどうでもよい、人材と技術が欲しいという理由で成約したもの、或いは、同様に買収先の売上や利益はどうでもよい、ノウハウが欲しいということで成約したものなどがあります。
M&Aは
M&Aを人材確保の視点(中小企業は人材確保難)
優良取引先確保の視点(優良企業との新規口座の開設は至難の技)
ノウハウ・技術確保の視点(時間を買う)
などのリソースの視点でみましょう。
結果的に、買収先の売上、利益まであるならラッキー。買収先の売上、利益ありきではないと思います。
会社を売りたい、事業を売りたい、店舗を営業したまま売りたいというニーズがある場合の最初のご相談先は慎重にお選びください。
一番は、信頼のおけるM&Aアドバイザー。しかし、まだまだ、規模の小さいM&Aはその認知も低く、アドバイザーもどんな会社がどこにあるのか分からないというのが、現実だと思います。
勿論、最も身近である顧問の税理士・会計士さん(M&Aのご経験のある)も選択肢の一つであると思います。もっとも注意しなければならないのは、銀行です。
あなたの会社が、その地域において、規模が大きく、メインバンクともかなり親密なお付き合いをしている場合以外は、M&Aの相談=事業意欲の減退と見られる可能性がないわけではありません。そうなった場合、所謂、貸し剥がしのリクスも生じてきます。
次なる誤りは、何人かの知り合いにNDA(秘密保持契約)もなく、相談してしまうことです。この手の話は、あっという間に伝播し、意図せざることが流布される可能性が高い上に、出回り案件となってしまうリスクも孕んでいます。
銀行に相談すること、知り合いに気軽に相談することは慎重になさってください。